恋人募集中の人は、交際状況に関するプライバシーを守るためなら、お金を支払う。これは出会い系アプリ「ティンダー」などを傘下に持つマッチ・グループの戦略だ。フェイスブックが個人情報流出問題で対応に苦慮している中では、マッチの狙いは、なおさら見込みがありそうに見える。マッチの株価は昨年、フェイスブックがネット上で出会いの機会を提供するマッチングサービスへの参入を発表したことで急落した。投資家が懸念するのも無理はない。毎日15億人超のユーザーがチェックするフェイスブックは、出会いのアドバイスを受けるプラットフォームとして、自然な選択肢に思える。これに対し、マッチは急成長を遂げているとはいえ、平均会員数は800万人超と、まだまだ小粒だ。