マンションを消費増税前に「駆け込み」で買わないほうがお得な理由
消費増税前には、いつもマンションの駆け込み需要が発生する。しかし、今回の増税前には自宅を買わないほうがお得なのだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

消費増税は不安ばかりではない
忘れてはいけない「減税効果」

 これまで消費税改定前には、マンションの駆け込み需要が発生してきた。その際のメディアの論法は、「消費税が上がる際に最も高価な買い物は家なので、自宅を買うなら消費税改定前に買う方が得だ」というものだ。

 とはいえ実際には、不動産で消費税がかかるのは建物だけで、土地にはかからない。マンションの場合、建物と土地はほぼ半々なので、今回の消費税の改定率2%の実質的な増税幅は、「建物比率50%×増税幅2%=物件価格の1%」ということになる。6000万円のマンションの1%は60万円なので、金額的には大きいが、割合としての1%は不動産では誤差に等しい。

 過去に起きた駆け込み需要で最も大きかったのは、1997年に消費税が3%から5%へ上がったときだった。駆け込み需要は「需要の先食い」なので問題ないが、その後の反動減が深刻だったので、これが非常に問題になった。このため、こうしたことが二度と起こらないように、税制における需要の平準化を行うようになった。

 今回の減税策は2つある。1つは住宅取得に関する贈与の無税枠の拡大だ。これまで通常700万円だったものが、1800万円増えて、2500万円まで無税になる。これに贈与税率をかけて計算すると、最大545万円になる。物件価格を首都圏平均の6000万円とすると、9%に及ぶ。

 もう1つは住宅ローン控除で、毎年40万円が約13年分還付されて、これまでより約3年分増えたことになる。120万円相当であり、これは物件価格6000万円の2%に相当する。夫婦でローンを組んでいるとその2倍の最大4%まで拡大する。