今年の中国経済の目標成長率は?
Photo:PIXTA

「結果を出す」ことで成り立つ
中国共産党の統治

「中国民主化研究」と題し、「中国民主化研究とは中国共産党研究」と謳う本連載ではこれまで中国共産党の“正統性”というテーマを随所で追いかけてきた。

 指導者や政治家が民主選挙によって選出されず、政府の発足や継承に制度的な基盤が欠落している中国において、圧倒的支配力と存在感を行使してきた“与党”である共産党がどのようにしてその正統性を確立し、保持するかという問題は、中国政治社会、経済社会の現状と展望を考える上で核心的に重要である。

 端的に言えば、「結果を出す」しかない。

 習近平政権の発足とほぼ同時にスタートした本連載初期の頃、「安定」、「成長」、「公正」、「人権」という4つの軸を提起したが(過去記事参照:『「安定」「成長」重視か「公正」「人権」尊重か胡錦濤と習近平の20年を読み解くための4つの軸』)、中国共産党はこれらの軸を自らの経験値、キャパシティ、バランス感覚などを通じてマネージしながら、結果を出す(=業績を上げる)ことで自らの正統性を確保してきた。換言すれば、人民からの信任を得てきた。

 その前提が崩れれば、すなわち、結果を出せなくなれば(=業績を上げられなくなれば)、中国共産党による統治は“歴史の終わり”を意味する。

 政治の表舞台から何らかの形で撤退し、“次の統治者”が何らかの形でこの土地を支配していくことになる。中国共産党が“5000年以上”という公式見解を露わにしている中華文明・中華民族の歴史上、幾度となく繰り返されてきたように…。

これから入る「政治の季節」
注目は「経済成長目標」

 筆者はこれから1年に一度の“政治の季節”に入っていく中国政治を、まさに中国共産党の正統性という視角から眺めている。