韓国は北朝鮮と米国の間を取り持ちたいと、今後も考えるのだろうが、米朝を合意に近づけるためには、再び日米間が結束して非核化の中身をつくるべく北朝鮮に強い働きかけを行うという戦略に立ち戻るべきだろう。

 このためには日米韓の連携を再活性化し、各々の役割を明確化していくことがどうしても必要になる。

 中国は貿易戦争など米中関係を有利にとり運ぶ「てこ」という見地から北朝鮮問題を考えるのだろう。

 米中の貿易不均衡問題は、3月末に予定されるフロリダでの米中首脳会談で決着が図られることが予想されるが、ハイテクを巡る産業政策は、依然として最大の課題として残っている。

 米国は中国が政府補助金などを使いハイテク産業を育成しようとしているなどの国家資本主義的な行動への警戒心を強めている。

 一方で、中国はこうしたハイテク産業育成については、「核心的利益」として譲る気配を示さない。

 だが北朝鮮問題では、中国が安保理制裁に基づき北朝鮮との輸出入を制限していることが効果を持ち、北朝鮮が対話姿勢に転換する要因になった。

 このことを考えると、北朝鮮が非核化のために具体的行動をとるように説得することが、今後の中国の役割として重要だ。このことを確認する意味でもフロリダでの米中首脳会談は重要性を増している。

ロードマップ作りなどに
日本は主体的に動くべき

 日本はどう動くべきか。

 おそらく日本政府は、今回の首脳会談については「安易な妥協をするよりは合意がない方が良い」と考えていたと思われる。

「トランプ大統領の判断を支持する」という安倍首相のコメントもそういう意味だと思われる。

 しかし当然のことではあるが、米朝の非核化のモメンタムが失われ、再び軍事的緊張に戻ることは日本の利益ではない。

 北朝鮮問題を巡る昨年来の動きで、日本が能動的役割を果たしているように見えないのは残念なことだ。朝鮮半島の安定的発展は日本にとっての枢要な利益であり、全てがアメリカ任せというわけにはいかない。

 今後、日本は核問題の進展を図るべく主体的役割を果たすことを考えるべきだろう。