小室 強い責任感から、「どれだけ時間を費やしてでも解決しなくては」という想いですよね。

川端 もう1つの要素として、主に三菱地所が所有するビルの運営管理を手がけていた「三菱地所ビルマネジメント」という会社と、主に三菱地所以外のオーナーが所有するビルの運営管理を手がけていた「三菱地所プロバティマネジメント」という会社を、4年前に統合したことが挙げられます。ビルの運営管理という業務は同じですが、特性が全く異なっていました。業務の中で何が重要だと考えるかというポイントがかなり異なっていたんです。

 前社長のもと、統合効果を出そうというムードが醸成され、一定の実績・効果が表れたのですが、さらに一枚岩になるためには、働き方改革を通じて意識を変え、全社的な仕事の棚卸しでより生産性を上げ、一歩前進する必要がありました。

子育てと仕事の両立に直面して
社長自身の視野がガラリと変化

小室 川端社長は、ご自身の働き方の変遷を振り返って、どのように捉えていらっしゃいますか。

川端 私は昭和的な働き方にどっぷり浸かってきました。「時間をかければかけただけ成果が出る」という“時間と成果の比例の呪縛”にずっと縛られてきたのかな、と思います。

小室 どうやって、そこから変化されたんですか。

川端 3年前に妻が亡くなったのが大きかったですね。当時、中学2年生の息子と高校2年生の娘と3人の生活になり、仕事のスタイルが大きく変わりました。営業セクションにいたので、それまでは土日はゴルフ、平日は宴席続き。朝は5時に起きて6時半には出社……。

小室 そんな生活が一変したわけですね。

川端 子どもたちの食事作りもあるし、出張も難しい。正直言って、すぐに働き方を変えられるわけもなく、「これ以上、この仕事を続けるのは難しいかな」と覚悟したこともありました。ただ、周囲に理解のある上司や後輩がいたので、気持ちを切り替えるまでの過渡期を助けていただいたと思っています。