35歳以降の妊娠も増えている今、「妊活食」に興味を持っている方も多くいらっしゃいます。では、男性、女性ともに妊活中にはどんな食事を取れば良いのでしょうか。
今回は、女性だけではなく、男性の生殖力の向上に必要な栄養素やおすすめの食材などもご紹介します。
妊活は女性だけで
始めるものではありません!
意外と知られていませんが、不妊の原因は男性にある場合も多くあります。男性不妊の場合は、約9割が精子をうまくつくれない造精機能障害で、ストレスや飲酒、喫煙、肥満、病気や薬が影響して起こることがあります。
ストレスは性欲の減退や精子数減少、精子の運動量低下などを引き起こし、喫煙は精子の数の減少や質の低下、精子の運動量を下げます。また、お酒の飲み過ぎは、精子をつくる力を減退させてしまいます。男性も妊活の知識を身につけ、女性と二人三脚で妊活に取り組んでいきましょう。
妊活食の第一歩は
基本の「3つの栄養素」から
「妊活食って何を食べればいいの?」とよく聞かれるのですが、まずは基本の3つの栄養素の量や質を見直してみて下さい。3つの栄養素とは、「タンパク質・脂質・炭水化物」のことです。それでは、1つひとつ見ていきましょう。
●タンパク質
タンパク質は水に次いで2番目に多い体の構成成分です。筋肉、臓器、皮膚や毛髪などの組織や血液成分、ホルモン、免疫の抗体、酵素、遺伝子もタンパク質でできています。もちろん卵子や精子の材料にもなっていますので、日々の食事でしっかりとりたい栄養素です。
目安となる1日に必要な量は、体重1kgあたり1.0~1.5gといわれています。つまり、体重が60kgの方なら1日60g、1食に換算すると20gのタンパク質が必要ということになります。