このようなとき、「他人は他人、自分は自分」とか「次は頑張ろう」と考え直すことで、“嫉妬”という厄介な感情に対応しようとする人がいます。

 しかし一方で、「この人を引きずり下ろしたい」という攻撃的な感情が芽生えてしまう人もいます。そんな感情を持ってしまった人が、引きずり下ろすための巧妙な行動に出たとき、「フレネミー」になってしまうのです。

 Aさん、Bさん、それぞれの心理メカニズムを見ていきたいと思います。

 まず、堀井さんに以前から憧れを抱いていたAさんの持つ感情は、芸能人に対して抱く感情に近かったといえます。しかし、同じ部署になることで距離が近づき、「憧れ」から「比べる意識」、そして「嫉妬」という感情に変わっていき、「自分が堀井さんのポジションに行きたい」となります。

 ここには「自分は特別でありたい」という病理的な自己愛が見え隠れしています。

 Bさんは、自分より秘書歴が短い上に年下でもある堀井さんがチーフに抜擢されたことを、面白いと思わなかったのでしょう。

 堀井さんさえ異動してこなければ、Bさんが先にチーフになれたかもしれません。「嫉妬」は、他人を羨望(せんぼう)する感情ですが、自分のもの(になるはずだった場合も含む)を「奪われる」ことへの恐怖心ともいえるのです。

嫉妬による
攻撃を防ぐためには

「嫉妬」による攻撃を防ぐためは、うまくいっている状況であればあるほど「謙虚さを貫くこと」と「油断しないこと」です。