ひとつは、欧州CO2に代表される、CAFE(カフェ)だ。CAFEとは、それぞれの自動車メーカーが製造販売するクルマの平均燃費を指す。換言すると、平均燃費とは排出ガスに対する総量規制だといえる。また、燃費規制は技術的にも、また規制の手法としてもCO2規制と同義だというのが、規制当局の考え方だ。

 一方で、EVなどの販売に対する台数規制がある。代表的なものは、米カリフォルニア州および米国内9州がおこなうZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)規制、また2019年から中国で始まったNEV(ニュー・エネルギー・ヴィークル)規制がある。このような台数規制は今後、他の国でも採用される可能性がある。

 トヨタでは、自動車メーカー各社がこうしたCAFEとZEV/NEVに対して、それぞれが違うアプローチをしていると見ている。

CO2(燃費)規制への対応は、CAFEとZEV/NEVとのバランス感で、トヨタは他社と違いがある、との説明
CO2(燃費)規制への対応は、CAFEとZEV/NEVとのバランス感で、トヨタは他社と違いがある、との説明 Photo by Kenji Momota
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 その中で、トヨタを含めて自動車メーカー各社が最も頭を悩ませているのが、欧州CO2規制だ。規制レベルが2020年、2025年、そして2030年と段階的に、そしてかなりのペースで厳しさを増すことになりそうだからだ。

 トヨタは、2019年時点では他社よりもCO2規制で優位な立場にある、との解釈を図表化して示した。2030年に予想される規制レベルでは、現行のプリウスPHV (プラグインハイブリッド車)というモデル単体で見れば規制をクリアしている、とみる。

欧州CO2規制対応で、2017年規制過達率は業界トップと、トヨタが説明
欧州CO2規制対応で、2017年規制過達率は業界トップと、トヨタが説明 Photo by Kenji Momota
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 その上で、寺師氏は「(技術的に)規制をクリアすることと、お客様が(トヨタの最新電動車を)購入してくれるかどうかは別のことだ」と指摘した。

 ここで話をいったんまとめると、CO2規制とZEN/NEV規制に対し、どのようなバランスで取り組むべきか。さらに、そうして開発したクルマをどのようにして売っていくか。

 これが、トヨタを含む自動車メーカー各社に課せられた“大きな宿題”だといえる。