ドコモ新料金プランで、日本型キャリアビジネスの終わりが始まるPhoto:DOL

4月15日、ドコモは6月から適用されるという新しい料金プラン「ギガライト」「ギガホ」を発表した。基本料と通信料が最大で4割安くなるというものだ。代わりに、端末の購入補助になる「docomo with」と「月々サポート」が終了となる。

これらは総務省が進める「分離プラン」義務化に対応するもの。携帯電話料金の高止まりや、MVNOを含む市場競争が停滞していることなどが問題視されており、利用者としては「最終的に料金は安くなるのか?」という点がもっとも重要だろう。しかし、発表された新プランに目新しさはなく、値下げになっているのかさえ分からない中途半端なものだ。今回は、「分離プラン義務化」による影響と課題について考えてみたい。(ITジャーナリスト・ライター 中尾真二)

政府も認識するモバイル市場の課題

 分離プランの話は、もともと総務省の情報通信審議会の中で生まれたものだ。情報通信審議会は、通信に関するさまざまな問題を検討し、政策等に反映させる枠組み。