1時間後、起動 血糖値急落に焦る
さて、このリブレ、起動に1時間かかり、実際にデータが取れ始めるのは装着1時間後から。
訪問を終えてクリニックで解散後、夕方の電車のなかで初めて出た数値は「91」
だった。
この本によると、血糖値は70から140の間にあるのが理想とあるから、まずまずの滑り出しだ。
この晩はいったん自宅に戻ってから出かける予定。自宅最寄り駅の、ご夫婦でやっている惣菜屋さんでいつもの焼き鳥を買って、小腹を満たしてから出発した。
だが、電車に乗ってからどうもおかしい。17時すぎに91だった数値は18時には80に。
「おお、下がりよる、下がりよる」とはじめの方は面白く見ていたのだが、そのうち恐怖を感じ始めた。
その後もどんどん下がり続けて、19時には警告が出るボーダーを超えて66まで下がったのである。
「この数値、どこまで下がるんだ?」
滑り出して直後の、地滑り的な急落である。
スマホで即座に「低血糖」を調べてみる。
目についた記事にいわく、ふつう、血糖値が70mg/dLを下回ると血糖値を上げようとする反応が出てくる。
70~60mg/dLまでは汗が出たり、動悸が激しくなったり、指が震えたりするだけだが、それを超えて50mg/dLにまで下がると意識障害なども出てくるという。
「一刻も早く血糖値を上げなければ!」
実は数値が下がったからといって変わった症状は全然感じてはいなかったのだが、あわててしまう。
こんなときに限って、さっき食べたのは血糖値を上げない点で優等生とされる焼き鳥3本(カシラ、ボンジリ、ネギマ。全部塩)であった。せめて、塩でなくて、砂糖の若干入ったタレにしておけば……。
まさかこんな心配をすることになるとは思わなかった。
しかし、こうした不安は杞憂に終わった。19時の66で数値は底を打ち、何を食べたわけでもないのだが20時には81に。
まさしく、血糖値を上げようとする身体の反応であろうか?
その後数時間、80台後半のままで推移した。