日本オフィス家具協会によれば、ピークとなる07年に3168億円だった販売総額は、バブル崩壊で2129億円まで落ち込んだ。その後は右肩上がりで、18年には2665億円まで回復した。

 だが、この数値はあくまでオフィス“家具”だけのもの。大手4社の売上高の単純合計だけでも8000億円を超える。ICTや文房具など、オフィス“関連”という視点で市場を見れば、その裾野はさらに広いことが見て取れる。

裾野が広がるオフィス市場は
右肩上がりが続く

 冒頭でも触れたように、オフィスは時代によってその役割が変遷する。トレンドに合わせて、レイアウトが変わり家具も新しくなる。60~70年代は手作業による事務処理が中心で、80年代に向かうにつれて作業効率化のため機械化された。80年代前半にはリクルートグループが女性向け求人情報誌「とらばーゆ」を創刊するなど、女性の社会進出が本格化。86年には男女雇用機会均等法が施行された。