上昇が続いていたゴールデンウィーク前とは一変した日本の株式市場。トランプ米政権が中国製品への関税引き上げに踏み切ったことから、令和に入って6日連続の下げを記録。下落幅は1200円近くに達した。『週刊ダイヤモンド』5月25日号の第1特集「強い株」では今後の相場展開を予測、暴落局面で仕込むべき本命株を最新決算であぶりだした。

中国経済の減速や消費増税もあり
日本株の上値は当面重い

米中の制裁関税の応酬を嫌気して、米国株式市場は5月13日に今年2番目の大きな下げを記録した
米中の制裁関税の応酬を嫌気して、米国株式市場は5月13日に今年2番目の大きな下げを記録した 写真:新華社/アフロ

 世界の2大経済国が追加関税の応酬を繰り広げる「米中貿易戦争」が、株式相場に冷や水を浴びせている。

 OECD(経済協力開発機構)の試算によれば、米中が互いに全輸入品に制裁関税をかけ、市場不安が広がるなど最悪のケースで、世界のGDP(国内総生産)は0.8%程度も押し下げられてしまう。

 世界経済はリーマンショック以降、緩やかな回復基調を続けてきたが、2019年の成長見通し(3.3%)は08年(3%)以来の低水準に減速すると見込まれているさなかであり、大きな不安要因となっているのは間違いない。

 しかも長い目で見れば、米国と中国は経済のみならず、安全保障やテクノロジーなどを含む幅広い分野で「世界覇権」を争う“戦国時代”に入っている。問題の根は深く、米中の経済摩擦が容易に解決する局面でないのは確かだ。

 日本株相場に影響を与えるリスク要因は、米中貿易摩擦にとどまらず、中国経済の減速や消費増税などがあり、当面上値の重い展開が想定される。だが、企業業績にまで深刻な影響を与えるに至らず、株安の主因が心理的側面にとどまる場合は、下値を拾うチャンスだ。株価はその時々の投資家心理や世界経済など森羅万象を織り込んで形成されるが、何より重要なベースとなるのは企業業績だからだ。