正解のない時代を生き抜くための“羅針盤”Photo:iStock/gettyimages

2019年6月8日号の週刊ダイヤモンド第1特集は「仕事に必須の思考ツール 使える哲学」です。一流大学を出て大企業に入れば一生安泰という昭和の“物語”は今、完全に崩壊した。ビジネスにおいても生き方においても、正解のない時代を生き抜くための“羅針盤”となる哲学のキーワードを伝授する。(本記事は特集からの抜粋です)

「ロゴス・パトス・エトス」
(アリストテレス)

 アリストテレスは著書『弁論術』において、人を説得するには「ロゴス・パトス・エトス」の三つが重要だと説いた。

 ロゴスとは「ロジック=論理」のこと。つまり「論理だけでは人は動かない」というのが、アリストテレスの指摘だ。コンサルタントがなぜ組織改革に失敗するかはこれで十分に説明できる。

 では他には何が必要なのか? それは「パトス=パッション=情熱」と「エトス=エシックス=倫理」だ。数字目標だけを掲げて組織を引っ張ろうとしているダメ管理職は、肝に銘じるべし。