小池都知事が「かぶる日傘」というトンデモ発表をした。五輪ブームに悪乗りして、こんなことに時間と予算を費やしていていいのだろうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

東京は世界一クリエイティブな都市
やるべきことが「かぶる日傘」でいいのか

 多くの方がご存じのように、小池都知事が5月下旬に「かぶる日傘」というトンデモ発表をしました。かぶるという行為も含め、全体としてのデザインのセンスのなさ自体にも呆れますが、それ以上に憂うべきは、日本を代表する都市であり、世界の都市間競争に勝たなければならない東京都の首長が、真面目な政策を打ち出すよりも、オリンピックブームに悪乗りしてこんなことに時間と予算を費やし、かつ世間の注目を引いていることです。

 それを証明するためにも、今回は、東京都知事が「かぶる日傘」よりも優先して取り組むべき大事な政策課題の例を紹介したいと思います。
 
 読者諸氏は、米国のadobe社が3年前に行った面白い調査の結果をご存じでしょうか。これは、米英仏独日の5ヵ国それぞれから1000人ずつ、合計5000人を対象に、アンケートとヒアリングでさまざまな論点について調査を行ったものです。

 その結果で面白いのは、「世界でもっともクリエイティブな国はどこか」という設問に対する回答で、なんと第1位は対象者の34%の支持を得た日本でした。ちなみに、2位は米国(28%)、3位は同率でフランスと英国(⒒%)、その他が5%でした。

 かつ、「世界でもっともクリエイティブな都市はどこか」という設問では、対象者の26%の支持を得た東京が第1位でした。第2位はニューヨーク(23%)、第23位はパリ(14%)、第4位はロンドン(10%)、第5位は同率でロサンゼルスとサンフランシスコとベルリン(7%)でした。

 つまり、日本の中では人口減少や高齢化、大企業の競争力の低下、地方の衰退などの暗い話が語られることが多く、その反動で「アメリカはすごい」「ヨーロッパの都市は素晴らしい」と思い込む傾向がありますが、実際には、世界の先進国の人たちは日本と東京を高く評価してくれているのです。

 そして、ここで大事なのは「クリエイティブ」の意味です。日本語訳である「独創的」だけで考えると、アニメやマンガなどのポップカルチャーが評価されたのだろうとなりますが、たとえば英英辞典で”creative”を調べると、以下のように説明されています。

“Relating to or involving the use of the imagination or original ideas to create something”

“Having good imagination or original ideas”