◎ヒント2.「自分は他者をどう解釈するのか」を通じて自分自身を知る

 私たちは、人の第一印象では極めて膨大な情報を受け取りながらも、自分の枠組みの中で即時に見極め、さまざまに判断をしています。一体、なにを基準にどんなことを判断しているのでしょうか。

 そのことについて非常に参考になるのが、心理学者がさまざまな研究を行った中でもっとも信頼性が高く、影響力のある「ビッグ・ファイブテスト」という尺度(心理テストで使う評価基準)です。ビッグ・ファイブは、人の性格は5つの主要な因子によって構成され、パーソナリティーはその組み合わせであるという考え方です。5項目でどんなことを測るのかを簡単にご紹介します。

(1)「誠実性」…計画的で忍耐強いか、規律正しいかなど典型的「マジメ」な人か。
(2)「協調性」…友好的で協力的か、共感力があって「感じの良い」人か。
(3)「情緒安定性」…出来事をネガティブに捉えたり、神経質で敏感に反応したりするか。
(4)「経験への開放性」…新しい人間関係や環境をどの程度受け入れるか、好奇心が強いか。
(5)「外向性」…社交性や積極性、活発さを測定する。スリルを好むかどうかなど。

 ここに頭が良いかどうかの(6)「知性」の項目を加えたものもあり、「中核6項目」などとも呼ばれています。

 私たちは初対面したときに、外見以外では、この6つの項目で他者を理解しようとするともいわれています。多田野さんの自己紹介で、どのような物語やパーソナリティーを6つの因子から想像したでしょうか?

「飲み会の幹事」をアピールしていることから、「協調性が高そうだ」と思った人は「協調性」の因子、「軽いヤツだ」と思った人は「誠実性」の因子を重視する「枠組み」を持っているということになります。

 このように、他者を解釈するときの自分の枠組みを知ることで、自分は他者からどう見えるのかという視点に気づいたり、自分の「見せ方」においてある程度のコントロールをしたりできるようになります。これは、自己紹介はもちろん、人脈づくりをしていく上で重要なスキルになるはずです。