われわれは心拍数から映画の好みまで多くのデータを引き渡している。こうした情報をサービスの向上や業務の効率化、収入源に利用しているのは、もはやIT(情報技術)企業だけではない。一方で、消費者や規制当局の間ではプライバシーへの影響について心配する声もある。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が先月主催した次世代の革新について話し合う「フューチャー・オブ・エブリシング・フェスティバル」で、顧客データの収集、解釈、活用について企業経営者が率直に語った。フィットネスジムを運営するオレジセオリー・フィットネスのデーブ・ロング最高経営責任者(CEO)などは、既に収集している顧客データの用途を広げようとしている。世界1200カ所にある同社のジムでは、顧客が心拍計を身に着けたり、活動量計の付いたローイングマシンやランニングマシンを使用したりすることで、体の動き具体や運動が健康に与える効果についてリアルタイムに情報を提供している。