コンビニエンスストアでキャッシュレス決済の導入が次々に進んでいる。ローソンの竹増貞信社長は、傘下のローソン銀行が、キャッシュレス決済を導入した事業者や、決済サービスを提供する企業が負担している手数料を引き下げるための新規事業に、年内にも乗り出す考えを明らかにした。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
「決済を簡略化して、手数料を安く抑える」
2018年10月にサービスを開始したローソン銀行。セブン-イレブン・ジャパンやファミリーマートといったコンビニの競合大手が自前のキャッシュレス決済サービス開始を見込む中、ローソンが目を付けたのは、銀行免許を活用した、他社のキャッシュレス決済のコスト削減ビジネスだ。
ローソンの竹増貞信社長は、「キャッシュレス決済サービスの根っこにあるのは手数料の問題。決済そのものに参入するのではなく、決済の過程を簡略化して、手数料を安く抑える仕組みを作る」と本編集部の取材に答えた。開始は年内を目指すとしている。
LINEの「LINE Pay」やソフトバンクグループの「PayPay」、メルカリの「メルペイ」など、IT各社はQRコードやバーコードを表示させるキャッシュレス決済サービスの普及を加速させている。消費者向けの大胆なポイント還元策はもちろんのこと、小売店など決済サービスを導入した加盟店が支払う手数料を期間限定で無料にしたり、一部還元するなどしたりして、サービスを活用する場の拡大競争を続けている。