中国は
日本のごみ分別に注目

 ごみ問題で、中国全国から熱い視線を注がれる上海――。

 あまりに性急であるため、皆が追い込まれ、パニック状態になっているように見えるが、上海市民は前向きであるようだ。「全国の見本」となることを自負して、どこか楽しんでいるようにも見えるのである。

 実は、その上海市民をはじめ、中国が「手本」とするのは、日本である。そして中国は、一気に「環境先進国」入りを目指しているのだ。

 日本人に言わせたら「ドイツなどと比べたら、まだまだ遅れている…」という声も多いようだが、中国人から見れば「ごみ・環境問題の先進国」と目に映るのである。

 初めて来日した中国人は、日本の道沿いにごみ箱が置いてないことに対して、「我々はごみ箱がいっぱいあってもごみが散乱しているのに、日本はごみ箱がなくてもきれい。なぜだ?ごみはどこへいったの?」と必ず驚く。

 そこで、日本のごみ分別の方法が改めて注目されているのである。マスメディアやSNSでは、これまで日本が歩んできた「ごみ問題」の歴史や分別方法が紹介されている。

 例えば、ペットボトルは、シールと蓋(ふた)を別に捨てる。牛乳パックは洗って切り開いて乾かし、まとめる。そしてフライパンについている油は、そのまま排水溝に流してはならず、紙や布でふき取る……などなど。

 もし、きちんと分類しなければ、そのごみは収集されず近所から白い目で見られ、恥ずかしい思いをする羽目になる。日本は、学校教育の中で環境保護やごみ分別の意識向上に取り組んでいる。子どもには、過剰な食べ残しはしないなどと「食育」する。その結果、日本は「資源再利用」の技術大国となっている。来年の東京オリンピックの金、銀、銅メダルは、すべてごみとなった携帯電話やスマートフォンを再生してつくると紹介された。ネット上では、それらを紹介する動画が流れ、たくさんのイラストが拡散されている。

 日本では、このごろ「過剰包装」や「プラスチックごみ」などが問題とされ、「G20 OSAKA」でも重要課題として提唱された。

 近年、ごみ問題は、世界的に環境問題として注目されつつある。日中両国は「共通の課題」として、解決の方策を進めてほしいものである。