(3)特例健康保険組合の
特例退職被保険者になる

 特例退職被保険者制度は、大企業などの健保組合が退職者向けに独自に運営している健康保険で、定年退職して老齢厚生年金をもらっている人が75歳になって後期高齢者医療制度に加入するまでの間に加入できる。

 加入できるのは、健保組合に加入していた期間が20年以上、または40歳以降で10~15年以上(健保組合によって異なる)あること。また、老齢厚生年金を受給していることが条件だ。

 保険料は、健保組合ごとに独自に設定しているが、全従業員の平均月収(標準報酬月額)の2分の1に一定割合(保険料率)をかけるのが一般的で、定年退職当初は、国民健康保険に加入するよりも安くなることが多い。ただし、退職から2~3年たって、収入が年金だけになると、地域によっては国民健康保険に加入したほうが安くなることもあるので、保険料面では一概にお得と言い切ることはできない。

 とはいえ、傷病手当金と出産手当金を除いて、現役時代とほぼ同じ内容の給付を受けられるのは魅力だ。付加給付のある健保組合なら、任意継続被保険者と同様に、入院や手術をしたときの医療費の負担が、国民健康保険に加入するよりも軽くなる。また、扶養家族がいる人は、保険料の負担なしで家族の保障も賄うことができる。

 制度を運営しているのは、約1400ある健保組合中60組合程度(2014年現在)だが、特例退職被保険者制度のある企業の退職者は、優先的に加入を検討したい。