13年に渡ってChurchill Clubが開催してきた、恒例の新しいトレンドを予測する会合が開かれた。永年司会を勤めてきたTony Perkinsに代わって、ビジネス誌Forbesの当地責任者が司会を勤め、当地の著名なベンチャーキャピタリスト5名が壇上に並んだ。
Accel PartnersのKevin Efrusy、Kleiner Perkins Caufield & ByersのBing Gordon、GreylockのReid Hoffman(LinkedInの共同設立者でもある)、Draper Fisher JurvetsonのSteve Jurvetson、Clarium CapitalのPeter Thielの5名である。全員スタンフォード大学(大学院含む)の卒業者である。
5名がそれぞれ二つのトレンドを発表し、他のパネリストが賛成・反対の意見を述べた後、会場の参加者が賛成・反対票を投じる全員参加の会合である。今回は集計を迅速に行うために参加者は自分のスマートフォンでツイッターベースのアプリケーションTwitPollsにアクセスして意思表示を行う新方式が取り入れられた。
1 最初からグローバル市場での展開を目指した
ベンチャー企業でないと成功しない
以前のインターネット企業はまず米国内で成功を収めて、4-5年後に国際化する企業が多かったが、最近ではほぼ同時並行的に国際化しながら急成長する企業が増えてきた。最近IPO(上場)したグルーポンは海外からの収入が既に60%もある。同時並行的に進めるのが成功の条件になってきた。
パネリストは賛成と反対が二分した。地元市場で成功しないと海外展開はしずらいのではないか。米国で成功して油断していると、外国企業に真似されてしまう、といった意見がでた。参加者の反応は賛成69%、反対31%であった。
2 教師が学校で授業する教育方式が、
インターネットを活用した新方式に置き換わる
米国では小中高の学費の高騰が激しく、学費にそれだけ支払う価値があるのかと言う疑問が出てきている。一方で、オープンソースのソフトウェアを使った教材の開発は進み、インターネットを使って授業そのものを行うこともできるようになった。学校に行かなくても自学自習できる機会は増えてきている。
パネリストは全員が賛成であった。Khan Academyのように動画で教育するサイトもある。EdMoDoのような小中高の生徒を対象にしたソーシャル・ネットワークもあり、生徒は学内だけでなく多くの生徒と知り合える。ただ、生徒がディスカッションを通じて他の生徒から学び、社会性を身につけることはできないが。参加者の反応は賛成74%、反対26%であった。