ラグビーの試合風景初心者でも「これさえ知っておけば試合を楽しめる」ポイントを解説してもらった Photo:PIXTA

日本でのラグビーW杯開催が間近に控えるなか、これを機に観戦してみようかと思っている人も多いはず。しかし、ルールがよくわからず、なかなか興味を持てない人も少なくないだろう。そこで、今回は元ラグビー日本代表で、初の著書『ラグビーは3つのルールで熱狂できる』(ワニブックス)を上梓した大西将太郎氏に最低限知っておくべきルールやポジション、今大会の注目選手について詳しい話を聞いた。(取材・文/清談社)

すべてのルールを
理解する必要はない

――ラグビーは野球やサッカーなどのスポーツに比べて、ルールが複雑でよくわからないという声が多いです。大西さんはこの意見をどう考えていますか。

 これまでラグビーを見ていない人にとって、もっともな感想だと思います。確かに他の競技と比較しても、細かなルールが多いですし、言葉で説明するのが本当に難しい。ただ正直なところ、あまりに複雑すぎて選手たちもすべて理解しているわけではないんです。

――プレーしている選手たちもすべてのルールを把握していないのなら、試合中にわからないシーンが出てきても当たり前ですね。

 そうなんです。しかも、そのルールもよく変更されますから。今回のW杯が初めてのラグビー観戦だとしても、まったく心配いりません。まず最低限のルールを押さえておけば、ラグビーは楽しいスポーツだということを多くの方に知ってほしいですね。

――その最低限知っておくべきルールは、どんなものがあるでしょうか。

『前にボールを投げてはいけない』(スローフォワード)と、『前にボールを落としてはいけない』(ノックオン)、『自陣のボールよりも前にいる選手はプレーできない』(オフサイド)の3つだけを、まずは覚えていただきたいですね。どんな試合でも、必ずといっていいほど頻発する反則なので、これらを理解できるだけでも、ラグビーを楽しめるはずです。