勤務先が導入していれば、会社員は財形年金貯蓄も利用できる。現状の金利は0.01%程度のため、「お得感」はさほどない。しかし、企業年金コンサルタントの山崎俊輔氏は、勤務先で扱っているなら財形年金も活用した方がいいとアドバイスする。
「財形年金をコツコツ積み立てておけば、まとまった金額になったころに金利が回復してくる可能性があるからです。また、リスク商品を運用する『つみたてNISA』と預貯金のみの『財形年金』は、商品性が異なるので相性がいい。ただ、会社員や公務員が最優先すべきは、節税メリットの大きい『iDeCo』。その上で、ステップアップとして『つみたてNISA』や財形年金をプラスしていくとよいでしょう」
自営業者は利用できる制度の選択肢が多く、「iDeCo」と国民年金基金は合わせて月額6万8000円、小規模企業共済は月額7万円までと掛け金の総額も大きい。厚生年金のある会社員に比べて、自分でほとんどの老後資金を準備しなくてはならないためだ。