言われてみると、確かにコーヒーの方が安価だ。350円程度の1袋が、おおむね30杯程度のコーヒーに相当する。1本約200円の牛乳は、1カ月あたり8本購入すると、1600円になる。

 アキコさんが牛乳をコーヒーに切り替えた話を聞いて思い出したのは、インドネシアの最近の話題だ。貧しい両親が、1歳2ヶ月の我が子のために十分な量のミルクを購入できないため、砂糖を入れた薄いコーヒーを飲ませていた。その乳児の身体には目立った問題はないが、夜眠りにくくなるなど、カフェインの影響は現れているという。SNSでは両親への非難が殺到した。行政も、ミルクなどの物資を携えて両親のもとを訪れ、育児指導を行ったと報道されている。

 アキコさんは成人だが、健康に対して好ましいのは、コーヒーよりも牛乳の方だろう。しかし今、コーヒーが日常の飲み物となり、牛乳は嗜好品の位置に追いやられてしまった。

 もちろん、元養護教員のアキコさんは、乳製品の重要性を認識している。牛乳に代わって朝食に登場するようになったのは、1食分ずつパックされたヨーグルトだ。4食120円程度で購入できるヨーグルトが、牛乳の不在を不完全に埋め合わせている。

数々の消費増税対策も
生活保護受給者には無関係

 消費増税の前に、値上がりが生活を圧迫している。しかし、食料品には軽減税率がある。低所得層には「プレミアム商品券」、年金生活者には「年金生活者支援給付金」がある。クレジットカード利用者には、ポイント還元もある。