売り上げ激減からの復活
外国人にも人気

 ビニール傘といえば、コンビニなどで売られている量産型の製品ばかりをイメージしがちなため、突風が吹くとすぐに壊れてしまう、完全に雨を防ぐことができないなど、いつまでたっても進化しない時代遅れな物とやゆされることがしばしばある。だが実は日本人の知らないところでは、日本製のビニール傘はかなりアップデートされていたのだ。

 ホワイトローズがビニール傘を開発してから60年以上がたったが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかったという。

「今から三十数年前、弊社の売り上げの81%はビニール傘でしたが、その後、海外からの安価な製品の流入によって半年ごとに売り上げは半減していき、最終的にはゼロに近い状態になりました。他社さんも次々に撤退する中、私自身も何度もやめようと思うことはありましたが、ビニール傘を開発した会社としての誇りがあり、借金してでもやめなかった。事業を巻き返すのに二十数年かかりましたが、おかげさまで今は国内の生産・販売に絞って、年間1万2000本のビニール傘を作らせていただいています」

 こうした高い品質を誇る日本製の傘は、海外での評価はどうなのだろうか。

「海外では基本的に、傘をさすという文化自体が日本ほどありません。映画のシーンを見ても、海外の方々は帽子やレインコートなどで雨をしのぐ場合がほとんどだと思います。ただ、もちろん海外の方の中にも、弊社(店舗)にビニール傘を買いに来られる人もいらっしゃいます。『せっかく日本に来たんだし、傘でもさしてみようか』と買う人も多いようです」

 事実、近年は「めざましテレビ」「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ‼視察団」などテレビ番組でも、日本のビニール傘に感動する外国人観光客が紹介されている。

 この“匠の技”が再び世界を席巻する日も近いのかもしれない。