Pessiglione氏は「この研究結果は、物事を判断するには脳神経の状態が重要であるという事実に目を向けさせるものだ。つまり、脳が疲労した状態である時には、いつも通りの判断はできないことを意味する」と述べている。
Pessiglione氏らの研究チームは、以前の研究で、脳を過度に働かせると外側前頭前皮質が影響を受けやすいことを明らかにしていた。同氏は「今回の研究から、過度のスポーツトレーニングが影響するのも同じ脳領域であることが分かった」と説明。また「外側前頭前皮質は、情報処理や行動を制御する認知的コントロール(cognitive control)能力における弱点であることも示された」としている。
今回の研究は、脳を働かせる時だけでなく、身体を動かす時も認知的コントロールが必要であることを示唆している。「スポーツに限らず、政治や法律、金融といったさまざまな分野で間違った判断をしないためには、疲労の程度を見極めることが重要かもしれない」とPessiglione氏らは話している。(HealthDay News 2019年9月26日)
Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.