相続した不動産は
早めに売却したほうがいい

 ここからは、支払った相続税を取り戻す方法を紹介します。相続税を取り戻すといっても、直接税務署から還付を受けられるわけではありません。

 この特例の対象となるのは、相続を受けた土地、建物、有価証券などです。相続を受けた財産を一定期間に売却をすると相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算できるのです。

 資産の売却に伴う、譲渡所得の計算はすでに紹介した通り、

 譲渡所得=収入金額-(取得費+譲渡費用)

 です。

 このうち、取得費に関して一定期間内の売却であれば、下の計算式で計算した相続税の金額を加算できる、つまり、相続税を間接的に取り戻せるのです。

 土地・建物や株式などを売った人にかかった相続税額のうち、譲渡した不動産や株式などに対応する額(計算式参照)

相続または遺贈により取得した財産を売却した場合、取得費に加算する金額の計算式

 この制度の適用を受けるためには、次の要件を満たしていなければなりません。

 ・相続や遺贈により財産を取得した者であること

 ・その財産を取得した人に相続税が課税されていること

 ・その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること

 つまり、相続税が課税された財産を売却しようとするならば、3年以内だと所得税の節税ができるのです。

 土地については、平成26年12月31日までは、相続等したすべての土地に関する相続税額が控除の対象として計算ができていました。しかし平成27年1月1日以後は、譲渡した土地にかかる相続税のみが対象となりました。