別の対策を模索するといっても、自分ひとりで新しい方法を思いつくことができるはずもなく、友達に相談しても良いと思う方法にめぐり合えず、私は数々の大学受験の指南書や勉強法について書かれた本を読みました。

 何冊か読んでいて、私の琴線にふれたのは

 「自分にとって難しすぎる問題集をやっても意味がない。基本に返らなければいけない」

 という言葉でした。

 「もしかすると、自分にとって難しすぎる問題集に手を出していたのかもしれない」

 そう思った私は、基本に立ち返るため、高校の数学の教科書を使って、基本から学習することにしました。

誰にもできる勉強法

 いざ、教科書を使って勉強を始めてみると、教科書には、市販の参考書や問題集には載っていない基本的な事項についての、とても詳しくわかりやすい解説が載っており、「ああ、そういうことだったのか」と納得しながら学習を進めることができました。

 教科書で学習するようになってから、少しずつ数学の成績も伸びてきました。
  模擬試験で出題される数学の応用問題は、基本的な解法を組み合わせれば解ける問題が多いことに気づいたのです。

 数学の勉強を木に例えると、私が分厚い問題集で学習していたときは、まだ幹がしっかりしていないのに枝葉にあたる高度な内容を勉強しようとしていたためうまくいかず、成績も伸びなかったと考えられます。
  しかし、教科書によって幹の部分の勉強をすると、数学の基礎がしっかり根付き、枝葉もぐんぐん伸びていったのです。