消費税率引き上げ前の駆け込み需要がなかったにもかかわらず、反動減はしっかり出ている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

消費税率引き上げで
10月、11月の消費は弱い

 政府は消費の大幅な落ち込みを防ぐため、2019年10月の消費税の税率引き上げ(消費増税)と同時に、飲食料品などを対象とした軽減税率の導入、幼児教育の無償化、低所得の高齢者を対象とした年金生活者支援給付金制度などの景気対策を開始した。麻生財務大臣は9月、こうした対策が消費者マインドを下支えし、税率引き上げ前の駆け込み需要が出ていないことから、引き上げ後の消費の減少も出てこないとの見方を示した。

 しかし、消費増税後の消費関連指標は非常に弱い。10月の小売売上高をみると、キャッシュレス決済の比率が高いコンビニこそ前月比ほぼ横ばい(-0.2%)と小幅減少にとどまったが、スーパーは同-7%、百貨店は同-33%と大きく減少した(いずれも筆者推計の季節調整値)。

 各業態の売上高の内訳をみると、スーパーでは、非食品が前月比-17%と大幅に減少したほか、軽減税率が適用される食品も同-2%と落ち込んだ。百貨店では、衣料品(同-34%)、宝飾品などが含まれる身の回り品(同-41%)、雑貨(同-49%)、家庭用品(同-39%)が軒並み急減し、百貨店売上高は東日本大震災直後を下回り過去最低を更新した。