大手家電メーカーが品目数を減らし始めた2009年に家電事業へ本格参入。白物家電でラインアップを広げた後、19年には黒物家電(テレビ)へも本格進出を果たし、総合家電メーカーへまい進するのがアイリスオーヤマだ。特集「パナソニック老衰危機」(全10回)の番外編では、元パナソニックかつ元アイリスオーヤマの家電開発担当者、アイリスオーヤマ家電開発部長の2人へのインタビューをお届けする。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)
大手家電から中途積極採用で
国内家電業界の台風の目に
不採算などの理由で三菱電機(洗濯機)、日立製作所(テレビ)、東芝(白物家電、テレビ)など、大手家電メーカーが次々と品目を減らす中、逆に「家電ラインナップ拡大中」と我が道を進むのが、アイリスオーヤマだ。
よく知られているように、アイリスオーヤマの家電開発部員の多くは大手家電メーカーなど同業他社からの中途採用者であり、約100人のうち7割を占める。大手で早期退職募集があったため移ってきた人や、やりがいを求めて移ってきた人など、背景はさまざまだ。パナソニックやパナソニックの下請け会社からの中途採用者は現在約10人ほどだという。