トランプ大統領と習近平国家主席貿易戦争は一時休戦。足元の経済状況には両者とも変化がある Photo:Bloomberg/gettyimages

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の注目記事を短時間でまとめ読みできてしまう「WSJ3分解説」。今回は米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席という2大国のトップがそろって、経済を巡る不都合な現状に直面していることを取り上げます。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

米中貿易戦争が「第1段階合意」
経済は両国にとって死活問題

 貿易戦争を繰り広げている米国と中国。1月15日に「第1段階合意」にこぎ着け、戦いは一時休戦となりました。

 米中貿易戦争は本格化してからすでに2年もの時間がたっています。両国が一歩も譲らない姿勢を貫いてきたのは、国益がかかっているということもありますが、国内経済の調子が米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席の国内支持率に直接的に影響するとされているからです。

 トランプ大統領のスローガンは「Make America Great Again(米国を再び偉大に)」。製造業の拠点が中国などの新興国へ移転し、米国から雇用が流出してしまう状況に歯止めをかけ、米国に再び企業を呼び戻して豊かになろうという意味があります。そのための手段の一つが関税だったわけです。

 実際、トランプ大統領が就任して以来、米国経済は絶好調。株価指標であるニューヨーク・ダウ工業株30種平均は過去最高値を何度も更新しているほか、失業率も歴史的な低さを維持しています。

 中国の習国家主席にとっても、経済は非常に重要です。中国共産党による一党独裁体制の正統性は、国内経済の調子によって判断されるからです。中国経済の成長鈍化は、中国人民が一党独裁体制に疑問を持つという形で跳ね返ってきます。

 両トップにとって、自国の経済状況は何よりも気になるものなのです。

トランプ支持層に恩恵薄い
貿易戦争は何のためか

 そんな中、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、両トップの足元で、それぞれの経済に関する不都合な現状があることを報じています。

●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>> 米大統領選、経済だけで有権者は動かず