年々ひどくなる交通渋滞の深刻さから、「空飛ぶタクシー」実用への期待が高まるクルマ大国の米国。ヘリコプターメーカーのベルに加え、大衆車の大量生産の実績を持つ自動車メーカーの現代が市場に本格的に参入することで、「空飛ぶクルマ」実現へのスピードが加速しそうだ。

よくわからないけれど面白い
『アバター』をヒントにしたクルマ

 未来のクルマの形を、発光する深海魚かカエルのような不思議な形状で表現し、来場者の注目を浴びたのが、メルセデスのダイムラーだ。

AVTR
メルセデスのコンセプトカー「AVTR」

 同社が発表した自動運転コンセプトカー「AVTR」は、10年前に大ヒットしたジェームズ・キャメロン監督のSF映画『アバター』と、現在制作中のシリーズの続編からヒントを得て作られた。

 緩やかな曲線で構成された車体の背中に、鱗状の小さな扉のようなフリップが33個ついている。その1つ1つの「鱗」が開いたり閉じたりする。まるで、クルマが呼吸をしているかのようだ。

「33個のフリップがバレエを踊るようにユニゾンで一緒に美しく動き、青やピンクの光を放つように工夫しました。この小さなちょっとした動きで、後続車のドライバーや歩行者に、感情を込めたメッセージを送ることができると思うんです」と語るのは、このコンセプトカーのUXデザインを担当したフェリックス・ドロエスラー氏だ。

 ひらひらと動く「鱗」が一体どんなメッセージを送ることが可能なのかは、いまいちよくわからない。ただ、その動きを見ているだけで面白いのは確かだ。

 このコンセプトカー、自動運転でかつカニのように横向きに走ることもできる。

「普通のタイヤでは無理なので、横に走ることが可能なタイヤを特別に自社開発した」と語るのは、メルセデスのチーフ・デザイン・オフィサー、ゴードン・ワグナー氏だ。