人工知能、自動運転ぐらいで驚いていてはいけない。プラントで培養した人工肉のステーキを食べる、頭で念じてコンピューターを操作する、月面を開発する――。そんなSFさながらの未来が、これからほんの数年で現実となるだろう。社会や人類の在り方を根本から変える科学技術「ディープテック」の時代が今、幕を開けようとしている。本特集「ディープテックで行こう!」は、ディープテックの今を伝える国内の科学研究とベンチャービジネスについて全14回(12月2日〈月〉~15日〈日〉)でお届けする。(ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)
#1 12月2日(月)配信
環境ベンチャー注目5社!細胞培養で人工肉、台風に勝つ風力発電…
#2 12月3日(火)配信
環境を守る注目7研究!ゲノム編集で肉厚マダイ、藻類でオイル…
世界人口は2050年に97億人に達する見通しだという。地球上のどの生物よりも、資源を消費してきた人間。さらなる人口増に歯止めがかからない中、食料生産や地球環境は深刻な危機にさらされている。#1と#2では、食料・環境問題の解決に役立つ研究・ビジネスを紹介する。
#3 12月4日(水)配信
宇宙ベンチャー注目6社!月面着陸船、月面建設ロボ、超小型人工衛星…
#4 12月5日(木)配信
宇宙ビジネス注目2研究!「月の水」発掘、地上3.6万mで太陽光発電…
宇宙産業が今、急拡大を続けている。2030年代には70兆円規模になりそうだ。月面開発や惑星移住といった分野には米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスCEOや、米連続起業家のイーロン・マスク氏などインターネット時代に大もうけした起業家も巨額の投資を行っている。「人類が惑星移住する日」を前提に進むイノベーションを紹介する。
#5 12月6日(金)配信
医療ベンチャー注目5社!尿でがん検知、難病ALSに挑戦、認知症発見…
#6 12月7日(土)配信
医療ベンチャー注目6社!生活習慣病・がんの予兆察知、腸の見える化…
#7 12月8日(日)配信
医療先端3研究!自律型分子ロボット、ゲノム編集なき遺伝子治療…
病を克服したい、健康に長く生きたい。人類にとって最も基本的な願いが、先端研究とビジネスによって実現に近づきつつある。鍵となるのは、異なる分野のケミストリー(化学反応)。生物化学や医薬といった基礎分野と、ビッグデータや電子工学といった新分野が掛け合わさることで、飛躍的な進歩が起こっているのだ。
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#8 12月9日(月)配信
遺伝子解析サービス創業の女性起業家が教える「ゲノム編集時代」
どんな分野であっても、科学は常に進歩しているが、21世紀に入り特に進歩の著しい分野が幾つかある。その代表格が生命科学だ。この分野の過去と未来を、遺伝子解析サービスのジーンクエスト創業者であり、生命科学分野の研究者でもある高橋祥子氏が語る。
#9 12月10日(火)配信
テックベンチャー注目8社!触覚持つ遠隔操作ロボ、日の丸半導体の逆襲…
#10 12月11日(水)配信
テック注目7研究!脳波で操る「第三の腕」、究極の暗号通信…
コンピューターが人間並みに賢くなる。ロボットが人体を拡張してくれる。SF小説もびっくりの、最もドラマチックな変化が起こる分野だ。「人工知能(AI)に仕事を奪われる」といったコンピューター脅威論が目立つ近年だが、研究者と起業家が実現する未来はけっこう明るい。
#11 12月12日(木)配信
「量子コンピューターは何がすごい?」20代起業家コンビが基礎を解説
現代人の生活はコンピューターによって支えられているといっても過言ではない。そしてコンピューター研究の最も先端的な領域が、量子コンピューターだ。スーパーコンピューターを超えるとして注目され、今秋には米グーグルの研究チームが目覚ましい成果をたたき出した領域である。一般には難解な量子コンピューターの基礎を、若手起業家2人が分かりやすく解説。
#12 12月13日(金)配信
素材ベンチャー注目4社!サムスンがほれた材料、地上最強の断熱材…
#13 12月14日(土)配信
素材の注目5研究!自己修復ポリマー、負荷と栄養で成長するゲル…
素材は幅広い産業のイノベーションに直結する重要な基礎分野だ。特に、環境や条件に合わせ、自律的に変化する賢い素材=スマートマテリアルは、近年目覚ましく進歩している。そして素材は、日本が今でも強い競争力を維持している分野でもある。世界が刮目する日本発の素材研究&ビジネスを紹介する。
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>>#13:12月14日(土)配信
#14 12月15日(日)配信
優れた科学研究が「役に立つ」の求め過ぎで殺される悲劇
科学の進歩は結果としては社会に役立つが、実用性を求め過ぎては科学は進歩しない。「役立つ科学」「もうかる研究」を追求し過ぎることの罪を、微生物の研究者が鋭く指摘する。特集を締めくくるのは、大隅基礎科学創成財団理事である阪井康能・京都大学教授の寄稿だ。
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