中国コロナウイルス
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 新たに発見された呼吸器系ウイルスの感染者は数百人に上り、死者も出ている。発生地の武漢から中国全土および他のアジア諸国に急速に広まり、米国でも感染者が出ている。各保健当局は一段の拡大を予想している。

いつ流行が始まったか

 昨年12月に武漢の海鮮・食肉市場で発生したと考えられている。中国やアジアの他国に広まった後、最近になって米国に到達した。米国の感染者は、武漢から帰国したワシントン州の30代の男性。

コロナウイルスとは何か

 武漢のウイルスは「コロナウイルス」の一種。表面に王冠(ラテン語でコロナ)のような突起があることからこう名付けられた。主にブタやネコなどの動物が感染する。しかし、簡単に突然変異し、動物から人に、人から人に感染することがある。近年では、世界的に流行する感染症の中で割合が増えている。

人から人へはどう広まるか

 武漢のウイルスを含め、人に感染すると分かっているのは7種類。中国の当局者らによると、せきやキス、唾液との接触によって広まる恐れがある。7種類のうち4種類は風邪の原因になる。2種類は極めて致死率が高い。重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)だ。

SARSやMERSに比べて威力はどれくらいか

 今のところ、武漢のウイルスにはSARSとMERSほどの威力はないように思えるが、重症患者や死者も出ている。MERSによる死者は感染者の約3分の1、SARSでは約10人に1人だった(武漢のウイルスは約3%)。

コロナウイルスの治療薬はあるか

 武漢のウイルス用に承認された薬品やワクチンはない。発売済みの抗ウイルス剤が治療薬になるかもしれない。研究者らは調査を開始すると話している。また、ワクチンメーカー数社が最近、武漢のウイルスを対象とした製品の開発を開始すると述べた。

(The Wall Street Journal/Betsy McKay)