持病がある人にとって強い味方となるのが引受基準緩和型医療保険だ。保障内容はこれまで通常の医療保険に比べて見劣りしていたが、数度の商品改定や新商品の登場で格段に向上している。特集「保険商品ランキング【2019年度下期版】」(全8回)の#2では、引受基準緩和型医療保険ランキングを見ていく。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)
持病があったり、過去に病気にかかったことがあったりする人は、通常の医療保険に加入できないことが少なくない。保険会社にとってリスクが大きいためだが、そうした人ほど医療保険に対するニーズが高いのが実情だ。そこで、このような顧客ニーズに応えるために誕生したのが、引受基準緩和型医療保険である。
通常の医療保険との最大の違いは、持病があっても過去数年以内に所定の病気で入院していないことなど、おおむね二つから五つの告知項目に該当しなければ加入することができる点だ。それ故、これらの保険商品は限定告知型医療保険とも呼ばれている。
むろん保険会社がリスクを取る分、保険料は通常の医療保険に比べて割高となり、かつ保障される範囲は制限される。例えば、保険に加入してから1年間は、給付金が半額になるといったことなどだ。
だが、2005年3月に住友生命保険が、業界初となる限定告知型の医療特約「千客万頼」を発売して以降、多くの保険会社が参入してきた。すでに約15年が経過したことで支払い実績などのデータが蓄積されたのに加え、商品の開発競争も激化してきたことから、今では通常の医療保険と比べても遜色ない保障内容の商品が登場し始めている。
では、保険のプロ24人が選別した、引受基準緩和型医療保険ランキング【2019年度下期版】を見てみよう。