米航空機大手ボーイングにとって、小型旅客機「737MAX」は多額の費用がかかる結果になっている。だが投資家にとって、より大きな懸念は同機を巡る危機が将来のキャッシュフローを損ねる可能性があることだ。ボーイングが29日に発表した10-12月期(第4四半期)決算は37%減収となった。運航停止中の737MAXを納入できないまま生産を続けたことで、27億ドルの損失につながった。そのため現在は生産を中止している。2019年通期の営業損益は20億ドルの赤字と18年通期の120億ドルの黒字から一転した。737MAXを巡る危機は同機の将来的なコストも押し上げており、ボーイングはそれを前倒し計上する。航空会社への追加補償や今年の生産再開に伴う追加費用などその他コストと合わせて計189億ドルを見込む。