ワールドアスレチックス(世界陸連)は先週、シューズに関する新たな規則を公表したが、議論のきっかけとなった米スポーツ用品大手ナイキ自体が断トツの勝者になりつつある。議論の的となったナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」は、新規則では使用禁止の対象から外れた。さらに、ナイキの次世代長距離用シューズも規制の枠内に収まった。ケニアの男子マラソン選手エリウド・キプチョゲは昨年10月のマラソンでナイキが試作した「エアズーム・アルファフライ・ネクスト%」を履いて走り、2時間を切るタイムを記録した。ナイキでは、アルファフライは新規則に沿っているとしている。ナイキによるとアルファフライはカーボンファイバー(炭素繊維)製のプレートを1枚埋め込んでおり、標準的な靴底の厚さは39.5ミリ。世界陸連の新規則は靴底の厚さを最大40ミリとし、カーボンファイバーなどのプレートも1枚まで使用可能とした。