セカンドライフ(Second Life)が鳴り物入りで登場し、マスコミは大いに盛り上がった。いまでも、関連書籍が相次いで出版され、大手企業が出店したニュースが取り上げられる。
だが、冷静にチェックしてみると、必ずしも成功しているとは言い難い。この記事の執筆に際して確認すると、オンライン中のユーザーは約4万人であった。
正確に言うなら、我々の大きすぎる期待に、現実の数字が追いついていないと言うべきであろう。「使い方が難しい」「プログラムがヘビーすぎる」など、期待がはずれた理由は色々と言われている。では、その点が解消されれば、3Dのオンラインコミュニケーションは広く普及するのだろうか? 今回は、独断と偏見で考えていくことにする。
これまでに、IT系の新しいコミュニケーションツールは、数え切れないほど登場して消えていった。もちろん、大成功を収めたものもある。例えば、電子メールやWebサイトがその代表例だろう。
ポストペットを覚えているだろうか? クマのキャラクターがかわいらしくて話題になり、一時は多くの利用者を集めた。ところが、気づいてみたら誰も使わなくなっていた。確実に成功したが、一時のはやりモノだったのである。
また、個人でもWebページを作ることがはやったが、今や、より手軽でシンプルなブログが中心になった。文字と写真をアップすれば十分だということだ。
手紙や電話、FAXの一部機能の代替えとして登場し普及したのが電子メールだとするなら、3Dオンラインコミュニティは、人生そのものを代替えしようとしている。セカンドライフという名前も“そのまま”である。
日本版セカンドライフ「meet-me」も登場
12月14日に和製の3Dオンラインコミュニティサービス「meet-me」(ミートミー)の試験運用がスタートした。来春には、サービスが正式にスタートするという。同サービスを運営する株式会社ココア代表取締役 森山雅勝氏にお話を伺った。