思考や創造性をつかさどる脳は
小学生から25歳まで成熟していく!
少しだけ脳のしくみについてお話ししましょう。
脳は大きく分けて、外からの情報を受け取る(インプットを担当する)部位と、その情報を受けて自分で判断し行動する(アウトプットを担当する)部位に分けられます。
目や耳から入ってくる情報を受け取る部位は、脳の後ろ側にあります。生まれたときにはすでに機能することがわかっていますが、見たもの聞いたものが何なのかを判断することはまだできません。
生まれてから幼児期にかけて、この部位の機能は成熟していきます。幼児期には、受け取った情報の意味を理解してそのまま行動できるようになりますが、深く考えているわけではありません。
一方、受け取った情報をもとに判断する部位は、脳の前のほうにあります。なかでも、前頭葉のとくに前頭前野と呼ばれる部位は、思考や創造性をつかさどる脳の最高中枢であると考えられています。ヒトの脳は他の動物にくらべて前頭前野が突出して大きく進化しており、「ヒトをヒトたらしめる脳」といわれています。前頭前野はコミュニケーションや社会性とも関係しています。
ここはもっとも遅く成熟する脳の部位で、小学生くらいから成長が始まり、20〜25歳くらいにかけて成熟していきます。
(次回に続く)