米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」の注目記事の要点を短時間でまとめ読みできてしまう「WSJ3分解説」。今回のテーマは、ソフトバンクが世界最大の「物言う株主」である米エリオット・マネジメントにロックオンされた件です。その理由や、今後の重要な論点をWSJの記事を基に解説します。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)
アクティビストの米エリオットが
ソフトバンクG株を買い集めていた
シェアオフィス賃貸サービス「ウィーワーク」を手掛ける米ウィーカンパニーへの巨額投資が裏目に出たことで、痛手を負ってしまったソフトバンクグループ。2019年11月6日に発表した2020年3月期の第2四半期決算では、営業損益も当期純損益も7000億円を超える巨額赤字に転落。同社の孫正義会長兼社長が反省の弁を述べました。
そんなソフトバンクに新展開。世界最大の「物言う株主(アクティビスト)」にロックオンされたというのです。本件について、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」が次の記事で詳しく報じました。
●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>>物言う株主エリオット、ソフトバンク株を2700億円超保有
「アクティビスト(物言う株主)の米エリオット・マネジメントが水面下で ソフトバンクグループ株を買い集め、保有株は25億ドル(約2700億円)以上になっていることが関係者の話で明らかになった」。WSJは冒頭でそう報じています。「エリオットが保有する株はソフトバンクの時価総額の約3%に相当する」(WSJ)といいます。
さらに、WSJは「事情を知る関係者によると、エリオットは1年以上にわたってソフトバンクの戦略を社内で検討し、同社の戦略の変化が株価を劇的に押し上げ得ると考えている」とも報じています。
エリオットがソフトバンクに触手を伸ばした理由は、どうもこのあたりにありそうです。エリオットはソフトバンクに対して何を要求しているのか、そして、本件に関して今後の重要な論点となるのは何なのか。WSJの記事を基にさらに深堀りしていきましょう。