短いスパンで達成感を得られる仕組み
すでにお話ししたように、大多数の人には「勉強はおもしろくないもの」というすりこみがあります。だから、苦手意識が生まれてしまうのでしょう。
ですが、勉強にも、おもしろいポイントがあるのです。もちろん、ゲームのようにはわかりやすくありませんが、確実にあります。
そうでなかったら、これほど学問が発達することはなかったはずです。ノーベル賞を受賞しているような学者や研究者の方たちも、学問のおもしろさに気づき、そこにのめり込んでいった人たちと言えるでしょう。
彼らは、みなさんがゲームをおもしろいと思っているように、勉強をおもしろいと思っている人たちなのです。一度のめり込んだらこんなにおもしろいものはないと、私も思っています。
また、勉強は、ある程度のレベルまでいかないとおもしろさに気づけないという一面があります。
たとえば英語は、ずっとbe動詞だけ学んでいてもおもしろくないですが、文章が読めるようになってくると、そのおもしろさに気づき、さらに難しい文章にも挑戦したくなります。
そのような勉強のおもしろさに気づく前に挫折してしまうのは、あまりにももったいないことです。
苦手だと感じているものに、どうのめり込むか。その答えこそが、前項でお伝えした「ゲームに没頭する感覚を持ち込む」ことです。
勉強はゲームと違って、毎日のように目に見える結果が出るわけではありません。受験勉強は先が長いものですし、模試やテストも数ヵ月に1回レベルなので、ゲームのようにすぐに点数がわかるものではありません。
本当はおもしろいものなのに、のめり込むような仕組みにできていないのです。それならば、ゲームのように短いスパンで達成感を得られるように、その仕組みを変えればいいのです。
ゲームに仕掛けられているたくさんの飽きさせない工夫、人を夢中にさせる要素を勉強に応用すればいいのです。