外食王の野望#ロイヤルHDPhoto by Hiroyuki Oya

店のコンセプトから料理の1皿に至るまで、外食産業の経営者は消費者の心をつかむスペシャリストだ。個性派ぞろいの「外食王」たちは何を考えているのか。連載『外食王の野望』で取り上げる外食トップのインタビューを通じ、そのノウハウをおいしくいただこう。今回はロイヤルホストなどを運営するロイヤルホールディングスの黒須康宏社長。他の外食企業に先駆けて、2017年に全店で24時間営業を廃止した理由を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本興陽)

新型コロナウイルスで大打撃
決算は減収減益の予想に…

──2019年11月に、西洋フード・コンパスグループからパーキングエリア事業を約155億円で買収すると発表しました。

 われわれには外食、コントラクト、機内食、ホテルと四つの大きな事業があります。コントラクトは主力事業の一つで、高速道路や空港での飲食事業等を指します。

 今回は高速道路というコアな事業を、成長・発展させていくために西洋フードから事業を買収しました。4年程度かけて完全子会社化していく予定です。高速道路のSA・PA(サービスエリア・パーキングエリア)事業は、公益性がありながらも参入障壁が比較的高い。そして事業内容そのものは安定的です。短期的ではなく中長期的な視野を持って、今回の案件にも取り組んでいきます。