鼻ほじりによって
重篤な感染症の発生可能性も

 また、鼻ほじりの際には、爪などで鼻の粘膜を痛める可能性もある。

「鼻ほじりは、鼻の奥にある粘膜を傷つける場合もあります。鼻粘膜は非常にデリケートですので、少しの刺激でも傷つきやすく、慢性的な鼻血につながりますし、細菌やウイルスにも感染しやすくなります」

 鼻ほじりによって皮膚や粘膜が傷つくことによって、細菌感染が起こり、赤く腫れてしまう「鼻せつ」という感染症もある。原因となるのはほとんどが常在菌の黄色ブドウ球菌だが、傷に入り込むと炎症を起こし、痛みやうみを伴うこともある。

 さらに合併症として蜂窩織炎(ほうかしきえん)や海綿静脈洞血栓症(かいめんじょうみゃくどうけっせんしょう)などの病気が引き起こされることもある。特に海綿静脈洞血栓症は、黄色ブドウ球菌が頭蓋内に入り込んで引き起こされ、中枢神経感染症として重篤な病態に陥ることもある危険なもの。けいれんや、意識レベルの低下などが見られることもあるという。

「医学的に言えば、鼻ほじりのメリットはありません。菌を粘膜に塗りつけていることと同義で、感染のリスクは高まります。基礎疾患がない人でも、二日酔いや睡眠不足が続いている人は免疫が下がっていますので、安心はできません」