Web説明会・面接ツールは
3日間で例月の10倍以上に需要激増
「プレスリリース配信から3日間で、問い合わせが例月の10倍以上になっている」(ネオキャリアHR Tech事業本部Calling事業部・井上祐一事業部長)
人材・採用支援サービスなどを展開するネオキャリアグループは3月3日から、新型コロナウイルス対策の一環で、同社Web会議システム「Calling」を採用ツールとして1カ月間の無償提供を始めた。すると、企業規模を問わず、全国各地の企業から過去とは比較にならないほど多数の問い合わせが来ているという。
同時に最大30人をつなげられ、資料を見せながら説明することも可能。さらに、説明会中に質問がある場合は、チャット機能によって学生から質問を募ることもできる。
「リアルでないと説明会も面接もできないと先入観を持っていた人事担当者の方も、いやが応でもWeb対応しないといけない気持ちになって、問い合わせしてくださっているのではないか」と井上氏が語るように、この事態で切羽詰まった人事担当者の救世主となっている。
実際、3月上旬に同サービスの導入を急遽決めたのが、インターネット広告代理店の「インサイト」だ。同社は、「インターンシップ経由」と「3月1日以降のナビサイト経由」の2つで採用活動を実施。3月中に、インターン経由では面接を、ナビサイト経由では説明会を予定していた。
同社は、学歴などを問わず、人間性を見て採用する方針を持っており、「書類はあまり見ない」「入社希望者とは全員会う」というスタイルで採用活動を行ってきた。そのため、実際に会う形での説明会や面接にギリギリまでこだわっていたが、大手就職情報サイトの合同説明会を受けて、やはり実施を断念したという。
「それでも書類選考はしたくなかったし、他の予定との兼ね合いで採用日程もそのままやりたかった」
こう経緯を話すのは、人事責任者であるインサイト経営管理Division和田さゆりマネジャー。そんなこだわりをなんとか実現するために決めたのが、Webの活用だった。これまでリアルにこだわってきたため、Web説明会や面接への知見はなかったが、知り合いの人事担当者などを頼りに手探りで探しつつ見つけたのが「Calling」だったという。
そして、導入を決めた2日後にはインターン経由の採用候補者の面接を実施。そして、導入から1週間以内の3月10日には初めてWebでのライブ説明会の実施へとこぎつけた。