歯磨き
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口の中をきれいにしている人は糖尿病リスクが低い

 1日3回、定期的に歯磨きをしている人は2型糖尿病発症リスクが低く、反対に歯周病がある人や歯の本数が少ない人ではリスクが高いことが報告された。梨花女子大学(韓国)のYoonkyung Chang氏らの研究によるもので、詳細は「Diabetologia」3月2日オンライン版に発表された。

 Chang氏は、「われわれの研究から、口腔衛生が糖尿病発症リスクに関係する可能性が示唆される」と述べている。そのメカニズムについて、同氏は「明確には分からないが、口腔衛生の不良が慢性炎症のプロセスに関係している可能性がある」としている。

 口腔衛生が良くないために歯周疾患が生じて歯茎に隙間ができ、そこに細菌が蓄積する。その細菌は血液中に入り体内を循環し免疫反応を引き起こし、慢性炎症と相まって血糖コントロールを損なう可能性が考えられる。ただし、口腔衛生が良くないことに関連する因子は多数あるため、2型糖尿病発症との直接的な因果関係を証明するのは難しい。

 今回の研究には関与していない米ニューヨーク大学(NYU)ランゴンヘルスの内分泌科医であるAkankasha Goyal氏は、「口腔衛生の不良が糖尿病を引き起こすかどうかはわからないが、糖尿病により口腔衛生が不良になることは明らかだ」としている。そして、「糖尿病で血糖値が高くなることが虫歯などの口腔衛生の不良につながる一方、例えば糖質の豊富な超加工食品を好む食習慣が、口腔衛生不良と糖尿病の双方を引き起こすこともある。糖尿病の発症と口腔衛生不良のどちらが先に起きるのか一概には言えない」と述べている。