ジョギング
写真はイメージです Photo:PIXTA

 スポーツジムやフィットネスクラブの営業自粛が長引き、運動不足に悩む人が多い。

 屋外を走る分には換気の心配がないので、マラソンやジョギングに挑戦するいい機会だ。

 米国心臓協会(AHA)は、有酸素運動(ウォーキング、サイクリング、水泳など)時に心臓に負担をかけすぎないためのポイントを紹介している。

 声明によれば、適度な有酸素運動は心筋梗塞や心疾患死のリスクを半減させる効果があるという。ただ、トレーニング強度が激しくなるに従い、逆にリスクが上昇する可能性もある。心疾患の既往や持病がある人は運動を始める前に主治医と相談するといい。

 さて、これまで走る機会がなかった人へのAHAのアドバイスは次の通り。

(1)走る前にウォーキングなどの準備運動をゆっくり行い、心拍数を徐々に上げていこう。

(2)息切れ、立ちくらみ、胸の痛みや圧迫感がなければ、6~8週間は平地でウォーキングを行う。その後にジョギング、ランニングなどへレベルを上げていこう。

(3)最初は5分、10分程度のウォーキングから始め、ゆっくり時間を増やしていこう。

(4)悪天候(湿度や気温)や高地など、心臓に負担をかける条件下では運動の強度を下げよう。

(5)最後はゆっくり歩いてクールダウンし、心拍数を正常に戻そう。

(6)走っている途中で、立ちくらみや息切れ、胸痛が生じた場合は、ただちに運動を中止すること。

 また、学生時代に何らかの運動をしていた人ほど、体力を過信しているので要注意である。

 すでにフルマラソンに挑戦しているランナーへのアドバイスは次の通り。心臓発作の半分は、最後の1マイル(約1.6km)で生じる。最後の1マイルこそ安定したペースを保ってゴールすること。

 また、週に60~80マイル(約96~128km)の高強度のランニングは、心原性脳塞栓症を引き起こす心房細動という不整脈リスクを上昇させるという。

 ウルトラマラソンの愛好者は、機会をみて24時間の心電図検査をしておいた方がよさそうだ。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)