その他の問題は「重要度」「緊急度」ともに低いので、左下の象限に入れました。

 これらについては「何もしない」という対処法もありますが、それなりの手を打たなくてはいけない場合もあります。ケース・バイ・ケースの判断が必要です。

営業先の優先順位決定にも
使えるマトリクス

2軸マトリクスは「売り上げアップのために、どの顧客をねらうか」という優先順位の決定にも使えます。

「既存顧客の深耕」に力を入れるとして、どの顧客を重点的に攻めるべきか。顧客が法人の場合を例にとって、2軸マトリクスを使って考えてみましょう。

 タテ軸には顧客企業の成長率、ヨコ軸には販売余力をとります。成長率は顧客企業の売り上げ・利益の伸び、資産の伸び、従業員数の増加などを見ています。

 顧客企業の成長率が高ければ、あなたの会社が提供する商品・サービスに対するニーズも、ほぼ確実に大きくなります。

 ヨコ軸には販売余力をとりました。販売余力があるということは、あなたの会社が提供する商品・サービスが顧客企業に、まだまだ売れる余地があるということです。

 逆に販売余力がないということは、あなたの会社が提供している商品・サービスについては、顧客企業はすでにあなたの会社から大半を買っており、これ以上、売り上げが上がる余地はないことを示しています。

 それでは、あなたの顧客を2軸マトリクスにポジショニングしてみましょう。