――筆者のポーラ・J・ドブリアンスキー氏はハーバード大学ベルファー・センターのシニアフェロー。2001~09年に国際問題担当の国務次官を務めた ***  解決に向かっていると思われていた諸問題についての再検討が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって始まっている。そのうち1つは、現実的なコスト面の評価から中国を重要物資のサプライチェーンのハブにしたのが賢い選択だったかどうかだ。また、中国を世界経済の中に取り込むことが、同国の姿勢の穏健化につながるとの考え方も再考の対象だ。残念ながら中国は穏健化しなかった。