新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が起きたことで、多くの人々は、米国が中国に対する政策を根本的に変えざるを得ないと確信した。コースの変更は必要だが、幾つかの政策を微調整するだけでは、それは達成できない。パンデミックが政治と経済に与える影響によって、中国の大戦略がより明確になるとみられるからだ。中国政府は、1990年代半ばから比較的容易に自国の台頭を推進できた。欧米諸国が温かく迎え入れてくれたため、中国は対抗勢力連合からの大きな抵抗を受けることなく、経済を成長させ、軍備を固め、世界への影響力を拡大してきた。中国は欧米の容認姿勢の中で豊かになり強大になった。中国の台頭は、均衡を求められたり、ましてや抑え込まれたりするのではなく、これまで歓迎されてきた。
【寄稿】中国封じ込めに向けた困難な道
コロナ後の世界で中国は自己主張を強める、欧米は経済的関与を再考すべき
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