やっぱり低い日本の年金制度の評価
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 前回、日本人の寿命がさらに延び、男性の平均寿命が81.25年(平成29年は81.09年)、女性の平均寿命が87.32年(平成29年は87.26年)になったとお伝えしましたが、長寿化は何も日本のみで起こっているわけではなく、他の国でも起こっています。特にアジアでは日本と同様、長寿化の波が押し寄せており、実際、香港では現時点で男性の平均寿命は日本を上回っています。シンガポールや韓国などでも日本の状況にかなり近づいてきています。

 このように長寿化が予想される中で、アジア各国の年金制度は日本と比べてどのような状況なのでしょうか? 海外の年金制度は直接的にオヤジの皆さんの生活に影響はありませんが、各国と比べることで日本国民が相対的に恵まれているのかどうかを評価することができます。そこで今回は日本の年金制度を客観的に見るための手段としてアジアの年金と比較してみたいと思います。

明らかになる日本の年金の厳しさ

 まずは年金を見るうえで最も大事な要素の一つである所得代替率(現役時代の平均給与に対する年金額の割合)を見てみましょう。OECDのデータによると、日本の所得代替率は平均的な給与水準の男性の場合、34.6%となっています(国が用いている夫婦二人のケースではなく、一人当たりの所得代替率)。一方、香港の男性は42.2%、シンガポールの男性は53.1%、そして韓国の男性は39.3%となっており、いずれも日本を上回る水準となっています。つまり所得代替率では、残念ながら日本は他のアジア諸国よりも劣っているのです。