新型コロナウイルスの感染拡大を受けてWEB面接で選考を行う企業が激増中だ。対面のコミュニケーションとは全く異なる条件の中で、残念な失敗を避け、本命企業から内定を獲得するにはどんなポイントを押さえるべきか。トップ企業などへの内定を目指す大学生にYouTubeで多くの情報を発信している『トップ就活チャンネル』の長内孝平氏に、絶対押さえるべきWEB面接の必勝法を聞いた。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)
WEB面接の意外な3つの落とし穴
「熱量が伝わらない」「話し過ぎる」「タイムラグ」
対面での面接に代わってWEB面接が主流になってきたことで、思いがけず恩恵を受けている就活生は少なくない。会社を直接訪問する必要がなくなったことで、交通費や宿泊費などの金銭的コストが節約できるのに加えて、移動する時間や待ち時間も節約できるので、効率良く面接をこなすことが可能になったからだ。
しかし、YouTube上で就活生向けにキャリアプランの考え方や面接のコツなどの動画を数多く投稿している『トップ就活チャンネル』の長内孝平氏は、「WEB面接になってラッキーと思っている学生がいるが、実は意外な落とし穴があるので要注意」と語る。
長内氏が落とし穴として挙げるのは以下の3つだ。
「1つ目の最も大きなデメリットは、通常の面接に比べて『熱量』が伝わりにくいこと。面接は人と人との熱量のぶつかり合いであり、それが伝わるかどうかが肝になるが、オンライン上では通常と比べて半減してしまう感覚がある」(長内氏)
2つ目は「話し過ぎる」こと。長内氏は、数多くの学生へのヒアリングを行った結果から、面接で失敗している人ほど、話し過ぎている傾向が見受けられるという。ある人事担当者は、「WEB面接だと、学生の話を止めるタイミングが難しく、結果的に学生が長く話してしまうことがよくある」と語る。WEB面接に限らず、就活生は自分をアピールするためにたくさん話した方がいいと思っているかもしれない。しかし実際は、「会話のボールを持ち過ぎない学生の方が内定を獲得している」(長内氏)。
3つ目は、WEB面接ならではの「タイムラグ」だ。ビデオ会議システムは話したことが相手に伝わるのに一瞬のタイムラグがあり、それゆえに互いの会話がかぶってしまうことがよくある。
「人は自分の話をさえぎられると心理的に不快な思いをするが、それが意図せずに起こりやすいのがWEB面接で、そのときの対応がカギになる」(長内氏)